ピンチに強いADHD (2)

ピンチに強いADHD (2)

今あるものを工夫して家族の食事を作り、家業をどう再開すべきかも、ナント私が発案しました。そうです。ADHDの私は、計画的に、とか、同じ仕事をコツコツと、といった状況には弱くても、新奇探索傾向や独創性には優れるので、このようなピンチにめっぽう強かった! いつライフラインが復旧するかもわからず、今後の生計さえ不安な毎日の中で、落ち込みがちな家族を励まし、支え、仕切ったのは、ADHDのこの私でした。 ...

世の中には、発達障害に限らず、マイノリティと呼ばれる人がいます。私は以前、いわゆる「普通(多数派ではない、という意味で)」の型にはまらない人は、人類存続のためにとても大切な存在なんだ、という話を聞いたことがあります。地球環境が今と異なったときには、今「普通」と言われている人は生き延びられなくなるかもしれない。いろいろな人がいる、ということは、人類が生き延びていくために大切なことなんだ、という、優性思想の危険性を説くような話でした。

私はそのとき「何の慰めにもならない!」と思いました。「私が生きている間に起こるかわからないような『いつか』のために私は生きてるの? やっぱり今の世の中では、私はいらない存在じゃない!」。しかし、大地震の後の混沌とした状況の中で、私はあのときの話の意味がわかった気がしました。家族の誰よりも危機的状況に強かったのは、ADHDの私でした。そして「今こそ、私ががんばらなくちゃ」と思ったことをよく覚えています。

あれから数年経ち、我が家も安定した暮らしに戻りました。そして私も、飽きっぽく、ミスが多くて、何度言われてもモノを元の位置に戻せない「我が家の嫁」の座に逆戻り。でも、以前とは自分の気持ちが違います。世の中、いろいろな人がいていいんだな、と思います。私は私の長所と短所をよく自分で理解して、自分にできることでベストを尽くせばそれで十分なんだな、と思います。


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